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2019年11月 2日 (土)

ヒモを、方向を反転して半分ずつに折っていくと、最後には折り目が1/3の位置になるという不思議

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その昔、不思議に思った話です。

紐を折りたたんでいるときに、紐の長さの半分のところに折り目を付け、次は折り目からその半分の長さを戻ったところに折り目を付け、次はその折り目からさらに半分の長さを進んだところに折り目を付け、… ということを繰り返すと、なんとなく最終的な折り目が紐の長さの1/3に収束することに気づきました。

折り目がはっきりとわかる紙テープで試したところ、確かに1/3の位置になります。それがなぜキリのよい1/3になるかという理由が当時はわかりませんでしたが、自分で発見した法則と思い込んで記憶に残り、ずっとその理由を知りたいと思っていました。

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最近になってからやっと、紐の折り目の収束位置が1/3になることが無限級数の考え方によって理解できました。その理由は以下のとおりです。

紐の全長を1とすると、折り目の最終的な位置は、1/2進んで1/4戻って1/8進んで1/16戻って … を永遠に繰り返すことになるので、

1/2 - 1/4 + 1/8 - 1/16 + 1/32 - 1/64 + …

のような無限級数として表現できます。

この式を、以下のようにカッコで括って、2つずつの項でペアを作ります。

( 1/2 - 1/4 ) + ( 1/8 - 1/16 ) + ( 1/32 - 1/64 ) +  …

これらのカッコの中を計算すると、

1/4 + 1/16 + 1/64 +  …

のように、ブラスの符号のみの項の和で表現することができます。

この式の値は図の面積で考えると簡単に解けます。

つまり、面積が1の正方形を考え、その中に、上の式の中の 1/4, 1/16, 1/64, … を積み重ねて配置していくと下図のようになります。

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これで最初の紐の命題は、これらの水色の部分が、外側の正方形の1/3になっているかどうか、という問題に帰着します。

そこで水色の部分を点線に対して対象に描くと、下図のピンク色の部分になり、残った部分は黄色の部分になります。

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ピンク色の部分は水色の部分を点線に対して対象に描いたので水色の面積と同じになります。

また、水色の部分の各正方形を左隣に移動したものが黄色の部分になっているので、黄色も水色の面積と同じになります。

これで水色の部分は、外側の大きな正方形の1/3になっていることがわかります。

ここで最初の紐の話に戻って、紐を方向を反転しながら半分ずつの長さになるように折り目を付けていくと、最終的には折り目が紐の長さの1/3の位置に収束することが証明できました。やっとこの不思議な理由がわかり、長年のモヤモヤが払拭できました。

 

 

 

 

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